あなたは知ってる?デスクワーカーの簡単な姿勢改善エクササイズ!

ストレッチ

あなたの身体にとってベストなコンディショニング・プランを共に考え提案していきます。村上 祝多です。

今回は、長時間のデスクワークにより猫背や姿勢の崩れに悩む方々に向けて、何回かに分けてエクササイズを提案させていただきます。猫背になる要因は複数あるのですが今回は「胸郭」にテーマを絞ってお伝えさせて頂きます。

1.胸郭とは?

ヒトの胸郭は、心肺など生体に重要な臓器を容する体部で、円錐台形の籠状の構造になっており、弾力性に富んでいます。胸郭後方には支柱となる12の脊椎があります。この脊椎を起点として12対の肋骨が前下方へ向かい、側方から再び上へ向かい、肋軟骨を介して胸骨と繋がり、肋骨籠 を構成します。この骨組に肋間筋その他の胸部諸筋、筋膜、横隔膜が付着して胸郭となり、その内壁を肋膜が覆って胸腔 を形成します。

胸郭は心臓、肺を外部から保護する一方で、肋間筋、横隔膜、腹筋の他、必要に応じて斜角筋、胸鎖乳突筋、小胸筋などの呼吸補助筋を作動させて呼吸運動を営んでいます。上部の出口は頚部と連なり、下部は横隔膜で腹部と仕切られています。先天奇形、後天性変形、神経筋疾患、外傷などによって胸郭の構造、機能が乱されると心肺機能に障害をもたらします。

安静・努力性の吸うタイミングで使われる筋群

2.猫背が胸郭周囲に与える影響とは?

頭部は前方変位して肩が丸まったよく見られる光景

慢性的な猫背の姿勢は、後頭下筋や肩甲挙筋といった頸部周辺筋群の硬さや菱形筋や下部僧帽筋といった肩甲骨の周囲筋の弱化、前面の頸部屈筋群の弱化や胸筋群の硬さをもたらします。更に呼吸筋の主たる作用をもつ横隔膜にも影響を与えます。横隔膜は、安静時呼吸量の約8割近くを占めており換気機能に大きな影響を与えます。横隔膜本来の活動が困難な場合、呼吸補助筋が過剰に作用し、呼吸筋のコンディショニングが不良となります。

姿勢による横隔膜の変化
良好な姿勢:横隔膜の前方付着が高位に位置する 不良姿勢:横隔膜の付着が平坦

3.猫背を改善する方法

仕事の片手間にできる簡単なストレッチや座る姿勢での工夫の紹介!

3-1ストレッチ

①胸筋のストレッチ

1)顎を引いて両手を胸の上部に重ねて当て、息をゆっくりと口から吐きながら胸を下方に引き下げる。

2)息を吐き切ったら、手の位置は動かさずに両手の力を抜いて鼻から自然に空気を吸い込む。

3)上記の内容を繰り返します。自然に息を吸う量が増えた感じが出てくる反応が得られれば胸筋に柔軟性が出てきてます。

②肋間筋のストレッチ

1)手を頭の上で組みます。

2)息を吸いながら左に体を倒します。この時は腰を固定して脇腹を斜め上に突き出します。

3)更に息を吐きながら、伸張感が得られるまで脇腹を押し出すようにしつつ倒していきます。

4)それぞれ左右で行います。

③横隔膜のストレッチ

1)肋骨の裏側に指を沿わせた状態で鼻から空気を吸います。

2)口から息を吐きながら指を肋骨の裏側に入れていきます。同様の動作を繰り返して指がある程度、入る様になったら外側にずらして同様の動作を繰り返します。

以上が座って出来る簡単なストレッチ3点の紹介になります。

3-2椅子に座る姿勢で心掛ける事や工夫

椅子に座る際に、椅子に浅く腰掛けると比較的身体が丸まらずに座れます。更に意識するのであれば坐骨に垂直に体重がかかる様に意識すると良い姿勢がとれます。深く腰掛けると背中が丸まりやすくなるので注意です。

4.最後に

いかがだったでしょうか?

今回は簡単に出来るストレッチや工夫についてお伝えさせて頂きました。今後も身体の話を交えつつ簡単に出来るエクササイズの紹介し皆さんの身体のコンディショニングを整える手伝いをしていきます。