あなたの身体にとってベストなコンディショニング・プランを共に考え提案していきます。村上 祝多です。
今回は、高所の物を取ったり、洗濯物を干す際に腕が上げにくかったり肩周囲に違和感や痛みがあるといった方々に前回も伝えた猫背と関連させて話をさせて頂けたらと思います。
腕が動作をするに当たって身体の動きとしては腕の動きだけでなく肩甲骨が重要な要素になってきます。
1.肩甲骨とは?
背中の上部にある三角形状の骨で体幹と上肢(腕と手)を繋いでいます。腕の上下や回す運動などに連動して動く自由度の高い骨で筋肉よって肋骨などとも連結しています。
1)肩甲骨とその周囲の身体構造
2)肩甲骨の動きの方向
⒉肩甲骨正常なアライメント
肩甲骨の内側縁は脊柱に平行で胸郭の中心線から約7.5cmの位置にあります。肩甲骨は胸郭上の胸椎2番から胸椎7番の間にあり、肩甲骨は胸郭に張り付いた状態にあります。
3.猫背の状態での肩周りの筋肉の状態
日常的に猫背の姿勢になる機会が多いと腹筋が短縮と硬化し、背中が丸まってしまい肩甲骨を外転位で保持されます。肩甲骨が外転位に保持されると前鋸筋が縮み、肩甲骨を前に引っ張る作用がある小胸筋も縮みまおす。更にその姿勢で作業するのに伴い上腕を屈曲させる作用がある大胸筋も短縮します。
逆に肩甲骨を内転させる作用がある僧帽筋の中・下部線維と肩甲骨の内転作用のある菱形筋には過剰な延長が起きます。これらの筋の異常は、肩甲骨のアライメント破綻に繋がり上腕を屈曲する際の制限など上肢の動作に制限を生じさせます。
ざっくりした作用で分ける僧帽筋は内転筋、前鋸筋は外転筋であり、両方を協調して働かせる事で正常なアライメントと動作が獲得できます。
4.エクササイズ
手軽に出来る内容での運動をいくつか紹介していきます。
1)大・小胸筋ストレッチ
20秒✖️3set 左右を入れ替えてストレッチを行います。
①壁に手を固定します。
②反対側の身体を背側に捻ります。
③繰り返して余裕が出てきたら固定の手を肩と同じ位置に下げて強度を上げていきます。
2)ハーフベンチディップス(大・小胸筋)
10回✖️2〜3set
デスクなどで片手間で行う内容でおススメなのがこの運動です。椅子や机を利用して行えます。二の腕の裏(上腕三頭筋)や胸筋のエクササイズになってます。
①背中が丸まらない様に注意しましょう。机や椅子に手をついて若干肘を曲げた位置からスタートします。
②肘を伸ばしていきます。この時に両側の肩甲骨を内側に引き寄せて腕で身体を突き上げる様に上げていきます。
僧帽筋下部線維のエクササイズ
5秒✖️10回 2〜3set
①両上肢を肩と水平の位置まで挙げて、背中が丸まらない様に注意する。
若干肘を下げつつ両側の肩甲骨の内側に引き寄せつつ肩甲骨を引き下げる。
5.最後に
今回は、腕の動きと肩甲骨中心に内容を紹介させて頂きました。次回は今回の話では多く触れなかった腹部から姿勢に関する話をお伝えさせて頂きたいと思います。
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